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・このblogは管理人尾崎郁巳(米子)が運営する戦国BASARA&お侍&銀魂&三国志等のよろずblogです。 ・同人要素&女性向き表現を含みます。苦手な方はご注意ください。 ・版権等について、原作者・出版社とは関係ありません。 ・このblog内バナー以外の文章・画像等転載を禁じます。
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2018.02.24 (Sat)
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ネタバレ要注意です!!!
2006.07.27 (Thu)
ネタバレ要注意です!!

久蔵×平八小説もどきです。
ネタバレ要注意です!!
女性向き表現が含まれています。
苦手な方は「続きを読む」に進まないようにご注意してください。


ネタバレ要注意です。最終話付近の話になります。見てない方は下に進まないようにご注意してください。














死化粧



ヒラリヒラリと舞い散る白……


漆黒に眩しいくらいの白が敷き乱れている空間…、いつの間にかそのような所に立っていた。
何故そこにいるのか…、先程まで機械と成り果てた鉄の塊と闘っていたというのに、先刻とはまるで違う現とは思えない世界に久蔵は普段あまり変わることのない表情を些か曇らせる。
漆黒の空間で咲き乱れる白の群れ、黒と白しか見当たらない空間…、瞳を動かし左右を確認して一歩を踏み出す。

……死んだか……

なんの感情も沸かなかった。寧ろ望んでいてさえいたと思う、それ程に現の世界は久蔵にとってどうでもよい世界と成り果てていた。ただ一つ…心の片隅でひそかに息づいた想い以外は何一つとして存在していないかのように……。
空に焦がれ、空に想いを馳せていた…侍として終わりを迎える。
それが唯一の願い…、そう思っていた、思いこんでいた。
奴に会うまでは…。
最初はどうしょうもなくイラついた…何故かその存在は久蔵が作り上げていた独自の世界に音を立てて入りこんできたから…そのうちに欲しくて堪らなくなった。
童のように気に入りの玩具で遊ぶ…、その行為に及んだのもそのような感情からだったと認識している…、認識していた。
その雫を見るまでは…
熱い息遣いと、耐え切れず零れた声…、もっと奏でたくて延ばした腕、指で探り乱れさせる事に夢中になって見つめた先に流れた雫…その刹那、掻き乱したい衝動と引き際を誤った後悔の念が頭をもちあげた…。

…らしくない…

久蔵は思考を断ち切るかのように、前を見据えた。
漆黒の空間…どこまでも続く白…
踏み締めた感触すら存在しない無の世界…。
久蔵は歩みを止めることなく、そのどこまで続くか解らない白を踏み締めて先へと進んだ。
暫くして瞳の端に白とは異なる色を捕え、その方向へと視線を向ける。
白と黒しかないこの空間で、記憶のままの色彩を纏いそこにいた…。
周りを見渡し微笑む姿…それを確認したと同時に身体はそちらへと歩みを進め、次第に踏み締める白が無数の花へと変化していく…
しゃりしゃりと踏み締める音が響き、それは顔を上げた…

「…久蔵…殿…」
「………」
捕らえた視線の先で、驚愕と困惑まじりの表情でその男、平八は微笑みを浮かべた。
「……何故笑う…」
自分を見つけた時、平八が微笑む事はなかった。
それがこの空間では微笑みを浮かべる…。
自分に都合よくできた世界なのか…と久蔵が訝しげに思っていると平八は口を開き笑った。
「…貴方と今一度出会えたからです」
寂しそうな笑顔で平八はそう告げた。
まるで…会いたかったような口ぶりに久蔵は内心戸惑う。

…嫌われている…そう思っていた…

平八にとって自分は害をなすもの以外の何物でもなかったはずなのに…。
戸惑いは珍しく久蔵の表情を動かす。
口を動かそうとした刹那、一陣の風がふき辺りの花を漆黒の闇の中で舞い散らせた…。
「…綺麗ですねぇ…稲穂の中にいるようです」
眩しそうに目を細め舞い散る花を見上げる。
久蔵は平八の言葉に怪訝そうに眉を潜めた。
「…稲穂?」
素直にでた疑問…その言葉に弾かれたように平八は久蔵へと視線を移した。
「…色は何色で…?」
急かすように…でも恐る恐る問われた言葉。
「…白…」
短くつげた色に平八は瞳を見開いた。
「白…白なんですね…」
そう呟くように言うと、嬉しそうに微笑みを浮かべた。
「私は過去に一度、この場所へ足を踏み入れた事があります」
視線を久蔵から花へと写し周りを見渡すように眺めながら平八は言葉を続けた。
「…その時に私が見たこの風景は、黒と白のモノクロの世界でした…」
微かに久蔵の眉が歪む。
「……黒と白…」

自分は正に黒と白の世界にいる…、では何故平八には花に色がある…?

そんな考えを見抜くかのように平八は微笑みをより深め久蔵へと視線を戻した。
「…今の私にはこの花の色は黄金色に見えます…、稲穂の色に…」
自然に絡み合う視線…、見つめた先の瞳はとても嬉しそうに微笑みを浮かべた。
「…黄金色は私の一番好きな色です…」
距離を縮め平八の指が、久蔵の服の上を辿る。
「…稲穂の色……貴方の…」
そっと服を掴むと顔を隠すように久蔵の胸へと額を押し当てた。

「…貴方の髪の色です…」

音が鼓膜に到達した瞬間…止めれなかった…沸き上がる衝動につき動かされるように、胸に収まっていた平八を掻き抱く。
それと同時に服を掴む指に力が加わり、どちらが引き寄せたのか解らない程にお互いが引き寄せ唇を重ねていた。
角度を変え、舌を絡め息さえも奪う程に激しく乱暴な口づけでお互いを求めていた。
「…好…き…でした…」
息を吸う、その僅かな時間に紡がれる睦言。
「…言い…たかった…、伝…えたかっ…た」
吐息混じりに囁かれる言葉…。
そのあまりの甘さに目眩すら感じる。
自分にそのような感情が生まれるとは思っていなかった…、気がついた時には止まらなくなっていた。
そんな自身に戸惑いながらも傷付ける事しか出来なかった。
空回る言葉と伝わらない想い…。
久蔵は自身に足りない物を急速に理解し、補おうとしていた…。

…統べては平八のために…
変わろうと努力までしていた、些細すぎて解らないくらいの変化…。

「………平八…」

口唇は頬を辿り瞳の横へ寄る、今にも零れそうな涙をそっと吸った。
その仕種に平八は一瞬驚きに目を見開き、久蔵の次の仕種を待つ…。

「…好きだ……」

短い言葉…、それでも充分に意味をなす言葉…。
平八は言葉を失い、それと同時に涙が頬を伝う。
久蔵は関をきって流れだした涙を口唇や舌で舐めとりながら内心酷く動揺していた。

この男が…人前でこれほど無防備に涙を見せる事が想像できなかったから…、自分は一度だけ、その涙を見た…。
歪む眉に悔しさが滲んだ瞳…、口唇は奮えでもしっかりと噛み締められていた…。
美しいと表現するには、その表情は険しく、歪んでいてさえもいた…。
それなのに自分は奪われてしまった…。

流れる雫の透明さに…

止まる術を忘れたかのように流れ落ちる雫と微かに震える身体。
涙に寄せていた口唇を軽く口唇にあてた刹那、強い力で胸を突き飛ばされた。

「!!?」
驚きに見開いた瞳が映したのは、今までみたこともない表情で自分を見つめる平八の顔だった。

「…駄目です…今は…」
切なそうに眉を寄せた平八は小さな声でそう言った。
「…へ…」
「…貴方はここにいてはいけないんです。」
先程とはうってかわりはっきりとした口調で平八は遮るように言った。
久蔵は突然の変貌に理解が出来ず立ち尽くす。
「貴方にはまだ時間が残っています」
その言葉に久蔵の身体が弾かれたように動いた。
「…早く引き返してください………」
平八は悲しみを含んだ表情を隠すように微笑むと久蔵を見つめた。
「…花が…気付く前に…花が貴方の胸の奧を彩る化粧をする前に…」
涙が頬を伝い雫となり幾つも落ちて平八の服を濡らす。
それでも笑顔を象る表情が平八の想いの深さを表していた。
「帰ってください…。貴方にはまだ時間があります。」

―そして戦で仕事をして…「生きて」ください。

無言で聞いていた久蔵が一瞬で距離をつめ平八を捕ら引き寄せる。
驚きに見開かれた瞳が、久蔵を捉らえた瞬間、口唇が触れ合った。
とても軽い口付け…。
そのまま口唇が触れあうか触れないかの位置で久蔵は口唇を動かした。

―続きは後ほどに…

触れ合う口唇の感触で久蔵の紡いだ言葉を理解して平八は頬を赤く染め困ったような表情を浮かべた。
「…だ…」
何か言おうとした平八の言葉が形をなす前に、遮るようにもう一度口付けをすると、気持ちを切り替える為に勢いよく離し踵を返した。

「…参る」

背中を向け短くいうと久蔵は一度だけ背後に視線を向けた後、元きた道を走りだした。
しゃりしゃりと踏み締める花が消える間際に「ご武運を…」という平八の声が聞こえ久蔵は知らぬうちに口の端を上げ笑っていた。
加速し走りさる、どこまでも続く白…。
光り輝く世界へと突き進み色の異なる世界へと飛び込んだ。

一瞬の間の後、吹き荒れる爆風と爆音、そして何かが墜落して起こったであろう地響きがが鼓膜を揺らした。
同時に走った右腕の鈍痛。
「…っ…。」
鮮明に蘇る現実と機能。
痛みは生きているという事を久蔵に知らせた…。

…気を失っていたか…。

ほんの数分前に野伏り与えられた一撃で、久蔵は爆風に吹き飛ばされた瞬間を思いだした。
その時に頭を強打したのだろう、頭にも鈍い痛みが残っていた。

―…先程のあれは幻か…?

そう考えた瞬間、久蔵は先程の地響きの存在を思いだした
何かが壊れ地面へと堕ちた音と衝撃だった。
前夜に聞かされた平八の任務を思いだしそれらが意味する事を悟った。

―平八…逝ったのか……。

その事実は憶測でないのが久蔵には理解できた。
ならば、先程の幻も現実に見た世界の可能性を考え口唇の端だけ上げて笑うと痛む身体を無理矢理に動かし立ち上がる。
側に落ちていた刀を拾い精神を集中させる為に深く一度呼吸をした。
久蔵が立ち上がった事で生存に気がつきトドメを刺しに眼前に迫ってきた野伏りへと視線を向けた。

「…今暫く待て…すぐに逝く…」

野伏りを両断すると、前を見据え幾度と響く爆音の中へと消えていった。



…花を染め上げ帰る…、金色の色彩に護られ眠る君の元へ…
                        <終>









・以前upした「走馬灯」の久蔵版の小説もどきです。
お花畑に独自の世界を練りこんでみました。笑
独自なんて・・・かっこいい言葉つかってみましたが、ぶっちゃけ「みんな一緒では楽しくない」とかいう訳のわかんない理由でできた世界感でしたvv爆笑
・題の「死化粧」は花が化粧をするという意味でした。
解かり辛いと思ってここに書いておきます。
・なんだかまとまりが悪いのでそのうち「走馬灯」「死化粧」ともども書きなおしたいです。そしてもうひとつ「花園」という題の話でこの話は完結します。
すごく解かりやすいのですが「花園」はぶっちゃけいちゃつき話ですvv爆笑
いつ書きあがるかは・・・不明ですが頑張りますvv

・感想を拍手等で聞かせていただけたら嬉しいですvv
読んでくださりありがとうございましたvvv



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をしたい気分です。

はじめまして、としおと申します。
やぁばいっすねぇ…
なんてゆぅか、二人の“愛”の深さを感じます(*´∀`*)
最後の「すぐに逝く…」の“いく”が“行く”じゃないところが
ツボりました。

ありがとうございました゚+。:.゚ヽ(*´∀`)ノ゚.:。+゚
としお 2006/07/27(Thu)16:05:43 編集
はじめましてv
としお様はじめまして!感想ありがとうございましたvv
凄く嬉しかったですvv
「逝く」がツボリましたと言っていただいてその言葉を選んでよかったと思いましたv
ありがとうございましたvv
【2006/07/27 22:21】
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