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・このblogは管理人尾崎郁巳(米子)が運営する戦国BASARA&お侍&銀魂&三国志等のよろずblogです。 ・同人要素&女性向き表現を含みます。苦手な方はご注意ください。 ・版権等について、原作者・出版社とは関係ありません。 ・このblog内バナー以外の文章・画像等転載を禁じます。
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バサラ小説です!
2007.01.09 (Tue)
バサラ小説ですvv

長曾我部元親×毛利元就です!
女性向き表現はありませんが、そういう雰囲気ですので
苦手なお方様は「続きを読む」に進まないようにご注意
ください。
なんだかほのぼのですvv



ー・・・おいおい・・そんなに俺が近づくのが嫌なのかよ・・・
                   「距離より」


元親×元就でほのぼのですvv








距離




さりげなく距離を詰めたら、詰めた分だけ先に行く。
側に近寄れば近寄った分だけ退きそっぽむく。
触れようと手を延ばしてもかする前に逃げてしまう。
気付けば必ず存在する距離が、そっくりそのままに互いの信頼関係の構図の様でなんとなく面白くない。
そんな事を思いながら晴れ渡る空の下、同盟国毛利の要請で中国のとある港で同盟国国主の毛利元就と顔を付き合わせていた。
俗にいう密談である。
遥々四国の土佐くんだりからやってきた元親に礼儀上の労いのみを口にした元就は、今日も相変わらずの無表情で坦々と用件のみの話しを進めている。

―…相変わらずこいつは変わらねぇな…

同盟を結び三年の月日が過ぎ去っているが、未だに同盟当初と変わらない人間関係が継続していた。
元親的にはせっかく同盟を結んでるのだから、たまに顔を付き合わす時くらい酒を片手に談笑し、信頼関係を築きたい所なのだが…いかせん元就は全くといってよい程に酒を飲まない。
尚且つ、軍議諸々の話しのみしか元親と話をしない。
事柄が決まればさっさと吉田に舞い戻ってしまうというありさまで…。
少しは改善したい元親だが近頃は半分諦めていたりもする。

―…まあ…、急に愛想が良くなってもきな臭いだけだけどよ…

そう思いながら、目の前で書面と睨めっこしている元就をぼんやり眺める。
そしてふと自分の中の違和感を感じた。

―……そういや、軍場でしかこいつと会う事なかったよな…

いつも元親と顔を付き合わせる時の元就の出で立ちは軍場という事もあり、奇妙な形の兜や鎧を身に纏っている。
なんとも言えない長い兜ときびつな鎧…鎧はともかく兜は他に機能性のよい物やもっとよい形の物があるだろうに…元就はいつもあのきびつな兜を深々と冠っていた。
と…そこまで考えついて、気がついた。
服装もなのだが、顔全体をまじまじ見る事がなかったのだ。
兜の冠り方で元就の顔は深い影をおび、その下からきつい目線とへの字な口…というのが元親の印象だったが、目の前で書面を見つめる元就の表情は普段と同じだが、顔を影でかげらす物がない分違う印象を受ける。
きつめの瞳も薄い口唇もすっとのびた鼻筋も綺麗に整っていた。

―…毛利一族は綺麗所が多いっつう噂は本当だったんだな…確かに美人だ…男にしとくのは勿体ねぇ感じだぜ…、まあ…三年もたってから言うのもなんだけどよ…

あまりよく見えなかったとはいえ、三年間勿体ない事をした…と考えていたら不機嫌な声が降って来た。
「我の顔に何かついておるのか?鬼よ…」
無遠慮に見すぎたのか書面に視線を走らせていた元就が訝しげに元親へと顔を上げて言う。
「…あ?すまねぇ、あんたの顔正面からまじまじ見た事なかったからつい…」
一旦そこできるも、隠し事の出来ない元親は素直に感想を述べてしまう。
「…こんなに美人とは知らなかったぜ…女に生まれてりゃ絶世の美女だったろうよ」
言ってからやばかったかもしれないと一瞬思った元親は、まあいいか…とさっさと気を取り直してしまう。
聞いた瞬間に一気に表情が今まで以上に無表情になった元就はこれでもかという程の低い声で「我を愚弄するか…」と言うとガタリと音をたて立ち上がった。
その勢いで淡い色の袖が揺れた。
つられたように元親も立ち上がる。
「…おい…毛利」
「……」
元親の呼び掛けに応える事をせず、そのままさっさと帰ろうとする元就に流石に慌てた元親が挟んでいた机を押しのけ元就の腕を掴む、途端に強い力で振りほどかれてしまう。
一旦は背を向けた身体はその勢いのままに元親へと振り返った。
「…触るでないわ無礼者!!」
声をあらげ睨みながらも元就は二歩後ろへと後退した。
「そんなに怒る事ねぇだろ!!」
自然、元親は元就との距離を縮めるように前に出た。
すると、元就はまた二歩後ろへと下がる。

―あ?…なんだ…??

そのあからさまに不自然な元就の行動に疑問を抱きつつ、もう一歩足を進めた。やはり二歩後ろへと下がる。
「貴様が我を愚弄したのであろうが!!!」
強気な元就の物言いは相変わらずだが、その反応とはうらはらに一歩近づけば二歩下がってしまう。

―…おいおい…そんなに俺が近付くのが嫌なのかよ…
流石の元親も元就のこのあからさまな行動に段々と怒りが込み上げてきた。

「……あんたの国じゃあ美人っつうたら愚弄になるのかよ…」
冷ややかに言い放ち睨む。
何故か解らないが、元就が近付く事をあからさまに嫌がるのに無性に腹が立ってくるのだ。
そのまま勢いよく歩けば元就も慌てたように後退する。
それを続ければ行き着く先にはひとつしかなく・・・
案の定壁に当たった。

「……っ…!!」

逃げ場をなくした元就は往生際悪く横へと逃げようとする。
そこをガン!!!と鈍い音を響かせ両手を壁にたたき付け閉じ込める。
「!!!!?」
「…説明してもらおうか…毛利さんよ…」
叩きつけた腕はそのままに睨みを利かせて見下ろせば元就も睨み返してきた。
「……答えてやる義理などないわ…」
だが、それだけ言うと視線を反らしてしまう。
「いいや…答えてもらうぜ、でなきゃ今日この場で同盟を破棄させてもらう…」
低く言えば元就の身体が微かに揺れた。

―今、同盟を破棄されちゃあ、そっちが困るよなあ…毛利さんよ…

元就の反応に答えを聞き出せると確信した元親の機嫌は幾分か上昇した。
「俺が…」
「……ぞ…」
元親が質問をする前に元就は口を開いた。
問われる事は元就にも解っていたのだろう…、視線を外していた顔は下へと向く。
「あ??」
「……嫌いぞ…」
小さい声で早口に言う元就の語尾だけを聞き取った元親は、おさまりだした苛立ちがまた再発してくるのを感じた。
「……ちょっと待て…俺は何もしてねぇはずだぜ…」
いいながら怒りが沸点までいきそうなくらいに苛ついていた。

「て「…我は…見下ろされるのが嫌いぞ!!!!!」
元親が口を開いたと同時に元就は悲鳴のようにそう怒鳴った。
と同時に俯き見えるうなじまで真っ赤に染まっている。

「………え?」

確かに元就は戦場でも距離をとっていた。
だが、それは普通の範囲内で今日程あからさまではなかった。
戦場と今日との元就の違いを考えた元親は、行き着いた答えがぽろりと口から滑り出た。


「……あんた…あの鎧と兜…ひょっとして背をごまかす為…」

「!!!!!!!?」

そこまで言った瞬間、元就は勢いよく顔を上げた。
見開いた瞳とさらに赤くなった顔がその意味を物語っていて・・・
その元就の表情に思わず見取れた刹那。

パンッ!!!!

左頬に強烈な痛みが走った。
「!!?」
「ど・・・同盟は継続…そなたには今まで以上に働いてもらうぞ!!!」
どうやら元就からキツイはり手を貰ったらしい、いまいち状況を把握できてない元親を突き飛ばし、よろけた隙をついて元就は腕の束縛から擦り抜けた。
顔を赤面させたまま早口でまくし立て最後に「よいな!」と念を押してから入口へと消えていってしまう。
残された元親は唖然とその後ろ姿を見送った。

―…や…やべぇ…すげぇ可愛いじゃねぇか…

痛む左頬を摩りながら元親は元就が消えた入口を直視したまま囁いた。

…惚れたかもしれねぇ…

<終>






・なんだかな・・という感じで親就でした。笑汗
半分寝ながら書いてたのでぼろぼろもいいとこぼろぼろです。泣
「元就体格コンプレックス」というテーマで書きました!
元就がじりじり後退する姿がかきたくて・・。笑
ほのぼのな親就にできたでしょうか?汗
これもなんだか続くと思いますvv
・拍手ポチポチやコメントなどくださいますと喜びますvv
読んでくださいましてありがとうございましたvv


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